「堀江被告に会計処理を相談することはない」ライブドア事件証人・丹澤 みゆき氏への弁護側主尋問

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「堀江被告に会計処理を相談することはない」ライブドア事件証人・丹澤 みゆき氏への弁護側主尋問

証人の業務

  • 税理士の資格を持っており、税理士事務所での 5 年半の勤務を経て、平成 12 (2000) 年 2 月にライブドアに入社した
  • 現在は、ライブドアの執行役員財務経理部門担当
  • 平成 15, 16 (2003, 2004) 年当時は、財務経理部マネージャーとして、ライブドアの決算を締めていた

ライブドアの経理

  • 平成 16 (2004) 年 9 月は、証人と部下のハシモト ナオミ(表記不明)氏が経理を担当していた
    • ハシモト氏は US-CPA を持っており、平成 16 (2004) 年頃のライブドア入社前は、監査法人に勤務していた
    • 証人が連結精算表を作成して、ハシモト氏が有価証券報告書に変えていた
    • 監査法人は、翌月 15 日頃から各子会社の個別決算、下旬から連結決算を調べて、翌々月から監査を行っていた
      • 担当会計士は、久野 太辰被告(港陽監査法人公認会計士)・赤坂 和仁氏(港陽監査法人公認会計士)・鈴木 裕章氏(港陽監査法人公認会計士)他 3 名だったが、責任者の久野被告は時々来る程度で、赤坂氏と鈴木氏が中心に行っていた
  • 10, 11 月に、大橋 俊二弁護士(ライブドア監査役)を交えて行った実態調査には、参加していない
    • 田中 慎一氏(港陽監査法人公認会計士)と高野 伊久男氏(港陽監査法人公認会計士)が参加した
  • 自己株式処分差損として、資本剰余金減少高に約 4 億円を計上した
    • 会計士と相談しながら、作成した
      • 宮内 亮治被告(ライブドア元取締役)にも相談したが、ハシモト氏には相談しなかった
  • 資本取引と損益取引の違いについては、よく分からない
  • 金庫株解禁は記事で読んでいたが、気に留めていなかった
    • 金庫株については、よく知らない
      • 解禁前にライブドア株を売却した場合、どういう会計処理になるのか分からない
      • 解禁後のライブドア株は、自社株保有になる
  • 平成 15 (2003) 年 9 月までに、損益取引と資本取引の振分けについて、監査法人から指摘を受けたことはない
  • ライブドアに入社してから、連結について本で学んだ
  • ライブドアは SAP という会計システムを利用しており、関係会社の半分くらいを登録している
    • ライブドアファイナンスは、登録されている
    • 登録されていない会社は、エクセル Excel で処理している
    • 関係会社どうしの取引は把握できず、各社から報告を受ける
    • ライブドアファイナンスとその子会社の連結処理は、報告があれば行う
  • 四半期決算は連結精算表の翌月末から、期末は 10 月後半から作成を開始する

ファンド

  • ライブドアファイナンスが業務執行組合員になっているファンドについて、全く知らない
  • ライブドアファイナンスがファンドを連結にしているか知らない
  • ライブドアが業務執行組合員になっているファンドはない
  • 連結・非連結の判断基準は 50 % 以上の議決権支配があるかだが、細かくは知らない
  • ファンドが連結対象になるか考えたことはない
    • ファンドは会社ではないから
  • 7 月 2 日のゼネラル・コンサルティング・ファームの菅野 健太郎氏から証人へのメールは、7 月 1 日の証人から菅野氏へのメールで 4 月 26 日の投資事業組合からの約 139 万円の入金を問合せたことについての返信
    • 四半期決算のための確認で、菅野氏は EFC 投資事業組合の分配金資料を送付した
    • EFC 投資事業組合からライブドアへの約 139 万円の分配金は、菅野氏のメールで初めて知った
    • 預金を増やして、投資有価証券売却益の特別利益に計上した
      • ライブドアの定款に金融事業がなかったから、証人の判断で特別利益とした
  • 7 月 20 日の菅野氏から証人へのメールは、証人から菅野氏へのメールを引用しており、更に菅野氏から証人への「EFC 投資事業組合からの 13 〜 15 億円の収益が確定できないので、7 月 20 日まで待ってほしい」というメールを引用している
    • 了解して、「一旦、現状で処理する」と返信した
    • 約 14 億円は EFC 投資事業組合の利益で、約 182 万円はファンドの分配金
    • 約 14 億円と約 182 万円は、6 月 30 日付の特別利益として計上した
      • 会計士に「おかしい」と言われたことはなかったが、もし言われたら宮内被告に相談していただろう
      • 会計処理について、堀江 貴文被告(ライブドア前社長)に相談することはないし、したこともない
      • 堀江被告は、期末決算を取締役会か決算発表 1 週間前の決算短信用に簡略化されたもので見るが、途中経過を見ることはないし、聞かれたこともない
    • ライブドアファイナンスについては、ゼネラル・コンサルティング・ファームに任せていた

7 月 12 日の戦略会議

  • 証人の資料の書込みは証人によるもので、会議中に書込んだのだろう
  • 堀江被告が伊地知 晋一氏(ライブドア執行役員)を詰めていた記憶はない
  • 宮内被告が伊地知氏に、「ライブドアファイナンスからメディア事業部に売上を付けるから、バリュークリックジャパン(現・ライブドアマーケティング)に回せ」と言っていた記憶はない
  • 小宮 徳明氏(バリュークリックジャパン元取締役経理部長)が、堀江被告に叱責されていた記憶はない

9 月 27 日付の請求書

  • 中村 長也被告(ライブドアファイナンス前社長)と証人の書込みがあり、9 月期の利益が 50 億円に達するかを計算している
    • 毎期する訳ではなく、このときだけ
      • このときだけなのは、近鉄買収のための利益目標を計算していたから
      • 9 月 16 日にプロ野球参入の申請をして、質問書を受取った後、熊谷 史人被告(ライブドア元代表取締役)に予算達成できるか尋ねられたので、中村被告に「ライブドアファイナンスで、何か隠している売上はないですか?」と相談した
      • ライブドアファイナンスは利益が多いので、他の部署がやる気をなくさないように、戦略会議まで売上を隠すことがあった
      • 菅野氏と宮内被告の間のメールが Cc: で証人にも送信されており、「売上があるが、戦略会議資料には載せないでいた」とあるのは、見たと思うが覚えていない
    • 出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)からの売上が、それぞれ 8, 4 億円と記入されている
      • 原資も確認しているだろう
      • 9 月 22 日の中村被告から菅野氏へのメールと 9 月 24 日の菅野氏から中村被告へのメールで、出会い系サイト運営会社キューズ・ネットの残高を確認していることは、知らない
    • 中村被告の書込みは、証人の目の前で書いたのではなく、書いたものを持ってきた、と思う
      • R は消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)だが、HK や PW が何を指すか分からない
      • 書いた時期は、9 月 16 日以降 30 日までだろう
    • 「利益 48 億 5100 万円」とあるのは、10 月に入ってからの書込みだろう
      • 10 月 14 日に消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)が 3 億円の追加発注を行う 1 週間くらい前に、中村被告に「50 億円行かない」と相談したが、結論は出なかった
      • 中村被告に言われて、消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)の追加発注を知った
      • 出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)に 8, 4 億円の現金はある、と思っていた

戦略会議

  • 戦略会議で堀江被告に異議を唱えることは可能だし、言った人もいる
    • 照井 知基氏(ライブドア執行役員)は、よく言っていた
    • 伊地知氏はあまり言わなかったが、「分かりました」とも言わない
      • 堀江被告と伊地知氏が 1 時間くらい議論することは、よくあった
      • メディア事業部が発足したばかりで注目されていたし、赤字だったから
  • 堀江被告は宮内被告を信頼していて、丁寧に接していた
    • 宮内被告以外に、羽田 寛氏(ライブドア元取締役)にも一目置いていた
    • 宮内被告と羽田氏は年上であり、堀江被告は尊敬していた
  • 堀江被告は、買収されて戦略会議に出席するようになった人に対しては、少し距離があった