「堀江被告が知らないはずはない」ライブドア事件証人・熊谷 史人被告への弁護側反対尋問
PTI と PSI
- 当時はパイオニア・トップ・インベストメント PTI と パシフィック・スマート・インベストメント PSI を知らなかったが、今は知っている
- 強制捜査後の報道で知った
- 取調べでは、聞かれなかった
- 1 月下旬の在宅の取調べで、内藤検事に「PTI と PSI って何ですか?」と 2 回くらい尋ねた
- 内藤検事は毎回、「その内に分かるよ」と答えた
- 吉開 多一検事に「宮内 亮治被告(ライブドア元取締役)の会社って何ですか?分からないので教えて下さい」と聞くと、「いやあ」と口を濁していた
- 1 月下旬の在宅の取調べで、内藤検事に「PTI と PSI って何ですか?」と 2 回くらい尋ねた
人材派遣会社トライン株の売却益
- 野口 英昭氏(エイチ・エス証券副社長/強制捜査後に沖縄で死亡)・宮内被告・中村 長也被告(ライブドアファイナンス前社長)が、人材派遣会社トライン株の売却益の 1 億 5000 万円を使っていたことは、堀江 貴文被告(ライブドア前社長)の裁判が始まってからの報道で知った
- 「香港に、宮内被告と中村被告のペーパーカンパニーがある」と聞いて、不思議に思った
- 信頼していたので、横領は考えていなかった
- 2 人とも自己資金でフェラーリを購入した、と思っていた
- 今でも信じられない
保釈後
- 宮内被告とは 3, 4 回、中村被告とは 4, 5 回会った
- いずれも 1 対 1 ではなく、複数で会った
- 中村被告とは家族どうしで会ったこともある
- 宮内被告に、就職を誘われたこともある
- 会社はよく分からなかった
- 強制捜査前はエバトン・エクイティを知らず、報道で知った
- 保釈後、宮内被告から「エバトン・エクイティの残高 26 億円を使おう」と言われたことはない
- 清水 幸裕氏(ライブドア証券会長)と、どう戻すか話をしたことがある
出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)の買収
- JMAM サルベージ 1 号投資事業組合が買収したことは、知っている
- 出会い系サイト運営会社キューズ・ネットの買収目的は、コミュニティー・サイトの活発化
- 消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)の買収目的は、貸金業の拡大
- 買収前の債権は約 30 億円
- (「出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)の買収目的は、両社の現預金を実体のある発注に使うことだったのではないか?」との弁護側に対し)違う、と思う
- 平成 16 (2004) 年 6 月のライブドアファイナンスの林 類氏(キューズ・ネット代表取締役)から証人へのメールに、「本体側に利益を付けるつもりですか?」とあるのは覚えていない
- 証人と林氏の席は、離れていた
- 平成 16 (2004) 年 6 月のライブドアファイナンスの林 類氏(キューズ・ネット代表取締役)から証人へのメールに、「本体側に利益を付けるつもりですか?」とあるのは覚えていない
- ライブドアファイナンスの定例会議には、時期により出たり出なかったりした
- 6 月 4 日の議事録に、「消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)をファンドで買収、利益吸上げ」とあるのは知らない
- この時期は出なかった、と思う
- 6 月 4 日の議事録に、「消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)をファンドで買収、利益吸上げ」とあるのは知らない
イーバンク銀行株と証券システム会社インタートレード株
- イーバンク銀行株は、9 月中にクロージングしたい、と思っていた
- 8 月頃、40 億円くらいで売却しようとしていた
- 最終的な利益は覚えていない
- 証券システム会社インタートレード株は、頭になかった
- 8 月下旬か 9 月上旬に、宮内被告がデリバティブを使う話をしていた
出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)からの売上
- 6 月から近鉄買収で忙しく、8 月から 11 月 2 日までは半分くらい仙台にいた
- 仙台には、中野 正幾氏(ライブドアファイナンス社長)と 2 人で行った
- 東京でも野球関連の仕事をしており、通常の仕事は最低限しかしていない
- 出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)の具体的な話は、11 月 5 日頃に仙台から戻ってから丹澤 みゆき氏(ライブドア執行役員)に聞いた
- 朝、「出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)は、どうなっているの?」と聞くと、丹澤氏は「経常利益が 15 億円くらいなくなっちゃう」と答えた
- 比重は連結消去が大きい、と思った
- 作業はしていたが、資料がなかった
- 期ずれがあるのは、薄々気付いていた
- 朝、「出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)は、どうなっているの?」と聞くと、丹澤氏は「経常利益が 15 億円くらいなくなっちゃう」と答えた
- 各事業部にヒアリングを行った
- 日数は覚えていないが、2, 3 日掛かった
- 会議室ではなく、立ち話
- 11 月 8 日夜の監査法人と監査役の打合せとの前後関係不明
- 11 月 5 日に、久野 太辰被告(港陽監査法人公認会計士)と 2 人で話した
- 堀江被告に説明したのは、11 月上旬頃
- 堀江被告が日本にいなかったので、時期はよく覚えていない
- 「出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)からの売上を消去しなければいけないかもしれません。経常利益が 15 億円くらい足りなくなります」と報告した
- 「架空」という言葉は使わなかった、と思う
- 「資料がない」「金額が高い」とも言った
- 堀江被告の管轄部署なので、期ずれは分かっていないとおかしい
携帯電話販売会社クラサワコミュニケーションズとの株式交換
- 平成 15 (2003) 年 10 月下旬に、野口氏と中村被告に突然呼ばれ、株式交換スキーム図を見せられた
- 夕方だと思う
- 証人はオフィスにいた
- (「中村被告の手帳には、『野口氏の所へ行った』とある」との弁護側に対し)野口氏が来た
- 株式交換スキーム図を見せられたが、説明は受けなかった
- 貸株の目的は、リスクヘッジだろう
- MKS パートナーズ(携帯電話販売会社クラサワコミュニケーションズの旧株主)に払うのが、貸株売却代金なのか知らない
- 株数は決まっていなかった
- 株価の説明はなかった
- 堀江被告に「知っている」と言われたので、株式交換スキームは詳しく説明せずに、貸株を頼んだ
- 証人は、堀江被告に貸株してもらったことはない
出会い系サイト運営会社キューズ・ネットからの売上
- 証人は執行役員として稟議書を承認して、社長行きのトレイに載せた
- トレイに載せておくと、アシスタントが集める
- 集配時刻は決まっていないが、1 日 2 回程度
- 証人の部署では午前と午後に 1 回ずつくらいだが、決裁案件が多い部署では不明
- 証人の部署の決裁案件は十数件だが、9 月は 2 〜 3 倍になる
- 証人の後、堀江被告が承認した
- 平成 16 (2004) 年 9 月 8 日の起案日は、合っているだろう
- トレイに載せておくと、アシスタントが集める
- コンサルティング・フィーは相対なので決め方の基準はなく、払う側が納得すればいい
- 証人はライブドアファイナンスにいたから、合併の場合に合併総額の 5 % をコンサル・フィーとしていたことは知っている
- 最低 500 万円のコンサル・フィーが発生する場合(合併総額 1 億円以上)のみ
- 証人はライブドアファイナンスにいたから、合併の場合に合併総額の 5 % をコンサル・フィーとしていたことは知っている
- 広告料は、バナーの定価からサービスする
- 高くなることもある
証人の裁判
- 民事では、ライブドアの株主から 200 〜 300 億円の損害賠償を請求されているが、資力はない
- 民事訴訟費用は、証人が払っている
- 刑事訴訟費用は、強制捜査の時点から全員分を堀江被告が立替えている
- 拘留されていたとき、選任弁護士とは平日は毎日 1 時間くらい接見していた
堀江被告
- 事件発覚前は、尊敬していた
- 15 億円の粉飾決算を人のせいにして、見て見ぬ振りをしている
- 全て知らないはずはなく、悔しい
- 部下が堀江被告の管轄部署を思いやって、粉飾して赤字を埋めたのに、堀江被告が知らないはずがない
- 現在も尊敬しているので、ショックを受けている
- 堀江被告の言いたいことも分かるし、検察側のシナリオには証人も不満がある
- 全て知らないはずはなく、悔しい
出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)からの売上
- 稟議書の起案日が契約期間より後になることは、あり得る
- 出会い系サイト運営会社キューズ・ネットからの売上の話を聞いたのが 8 月なのに、契約期間が 7 月になっているのは、そのつもりはなかったが架空売上と言われても仕方ない
- (「堀江被告に報告するとき、『出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)を使います』と言うのは唐突ではないか?」との裁判官に対し)会議の後なので、経常利益が 10 億円くらい不足することは分かっていた
携帯電話販売会社クラサワコミュニケーションズとの株式交換
- 平成 15 (2003) 年 10 月下旬か 11 月上旬に、野口氏や中村被告と短い打合せをした
- 野口氏がホワイトボードに株式交換スキーム図を描いて、「貸株するから手伝って」と証人に言った
- ライブドアファイナンスとエイチ・エスインベストメントが出資することは聞いた
- 分配金の話も聞いた
- 11 月上旬に、堀江被告に説明するためホワイトボードに株式交換スキーム図を描いている途中で、「知っている」と言われた
ヒアリング
- 平成 16 (2004) 年 11 月上旬に、10 人くらいから立ち話によるヒアリングを行った
- 目的は、出会い系サイト運営会社キューズ・ネットと消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)からの売上の把握
- 市場価格に比べて極めて高額で、実体のない売上もあることが分かった
連結経常利益
- 5 月 20 日に、9 月期の連結経常利益を 50 億円に上方修正した
- 堀江被告が、「何で上方修正しないの?」と聞いたのが切っ掛け
- 以下について、「これくらい利益が出るから、50 億円くらい行くんじゃないの?」と言われた
- 日本グローバル証券(現・ライブドア証券)
- 消費者金融会社ウェッブキャッシング・ドットコム
- ターボリナックス
- ファンドなど
- 席に戻った証人は、「連結経常利益を 50 億円に上方修正することになったから、売上がどうなるか試算してくれ」と丸山 サトシ(表記不明)氏(ライブドア元社員)に指示した
- 「日本グローバル証券の利益がいくらで、消費者金融会社ウェッブキャッシング・ドットコムの利益がいくらで……」と説明した
- 「株式交換で株価が上がる」とは言わなかったが、ファンドの利益の話はした
- 以下について、「これくらい利益が出るから、50 億円くらい行くんじゃないの?」と言われた
堀江被告
- (「堀江被告の指示に従わない役員は、どうなるか?」との裁判長に対し)場合による
- 取締役会で、議論することはできる
- 役員が勝手に架空売上を行ったら、堀江被告は相当叱責して減俸処分にするだろう
- 会計士から以下を指摘されたことを堀江被告に報告したときに叱責されなかったのは、架空売上であることを知っていたからだろう
- 連結消去
- 取引の真実性
- 金額の妥当性
- 堀江被告が未だに「知らない」と主張していることに対して、ショックを感じている
