「消費者金融会社からの架空売上は経営陣の意思」ライブドア事件証人・岡本 文人被告への弁護側反対尋問
保釈後
- 宮内 亮治被告(ライブドア元取締役)と 4, 5 回会った
- 中村 長也被告(ライブドアファイナンス前社長)と熊谷 史人被告(ライブドア元代表取締役)がいたこともあるし、2 人だけのこともある
- 4 人で会ったのが 2 回で、2 人だけで会ったのが 2, 3 回
- 昼夜半々
- 誘ったのは、宮内被告
- 4 人で、「公判では正直に話そう」という話をした
- 宮内被告は酒を飲まないが、4 人で会ったときは 1 回だけ酒を交えた
- 中村 長也被告(ライブドアファイナンス前社長)と熊谷 史人被告(ライブドア元代表取締役)がいたこともあるし、2 人だけのこともある
- 1 歳半の子供を育てている
- 今までの貯金が生活費
- 就職は、公判が終わってから考える
- 宮内被告と同じ会社に勤務する話はないし、就職先を紹介してもらう話もない
M & A チャレンジャー 1 号投資事業組合
- 野口 英昭氏(エイチ・エス証券副社長/強制捜査後に沖縄で死亡)に会ったのは 1 回
- 山崎 徳之氏(ライブドア元取締役)の結婚式で、「初めまして」と挨拶した程度
- 大西 洋氏(バリュー・リンク社長)に会ったことはない
- M & A チャレンジャー 1 号投資事業組合は、人材派遣会社トライン買収のときに知った
- パシフィック・スマート・インベストメント PSI が業務執行組合員とは知らなかったが、野口氏の会社とは知っていた
- サインしたときは、認識していなかった
- 業務執行組合員と一般組合員の差は、知らない
- ライブドアかライブドアファイナンスが出資していたことは知っていたが、どちらかは知らず、出資比率も知らなかった
- パシフィック・スマート・インベストメント PSI が業務執行組合員とは知らなかったが、野口氏の会社とは知っていた
VLMA 1, 2 号投資事業組合
- VLMA 2 号投資事業組合は知っていたが、VLMA 1 号投資事業組合は知らなかった
- バリュークリックジャパン(現・ライブドアマーケティング)が出版社マネーライフを買収したとき、株主が VLMA 2 号投資事業組合だった
- バリュークリックジャパンを担当していた中央青山監査法人(現・みすず監査法人)の会計士に聞かれたときに、塩野 誠氏(ライブドア証券取締役副社長)に調べさせて VLMA 2 号投資事業組合の業務執行組合員がバリュー・リンクであることを知った
- 平成 16 (2004) 年 11 月 25 日の塩野氏から証人へのメールで、報告を受けた
- VLMA 2 号投資事業組合の出資者は、ライブドアかライブドアファイナンスだろう、とは思っていたが、どちらかは知らず、出資比率も知らなかった
- 11 月上旬に宮内被告から、複数のファンドを通した間接投資であることを聞いた
JMAM サルベージ 1 号投資事業組合
- 逮捕後に知った
- 当時は、出会い系サイト運営会社キューズ・ネットや消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)との株式交換に用いたファンドが何か知らなかった
- 取調べで検察官に聞かれたことは、あるかもしれない
PTI と PSI
- パイオニア・トップ・インベストメント PTI と PSI は、逮捕後に知った
- 取調べで検察官に聞かれたことは、あるかもしれない
エバトン・エクイティ
- 保釈後に、雑誌で知った
- 逮捕前に、宮内被告から聞いたことはない
- 約 26 億円の残高があることは知らない
- 保釈後に 4 人で会ったときも、「エバトン・エクイティの資金で事業をやろう」という話はなかった
東亜銀行
- 宮内被告と中村被告が個人口座を開設したことは、知らなかった
- キャッシュカードを見せられたこともない
人材派遣会社トライン株の売却益
- 人材派遣会社トライン株の売却益 1 億 5000 万円が、分配金としてライブドアに戻っていないことは、雑誌で知った
証人の経歴
- リクルートで、人事と営業に 3 年間従事した
- 営業能力が高く評価されていた認識はない
- 1 社を経て、アライブネットを設立した
- 30 歳くらいで会社を作りたい、と思っていて、31 歳で実現した
- 資本金 1000 万円は自己資金
- 一部は妻に借りたかもしれない
- 社員は 3 名で始め、30 〜 40 名になった
- アライブネットは、現在も存続している
- 3 〜 5 年で上場することも考えていた
- 宮内被告も言っていた
アライブネットの @SERVER
- 約 2 年後に、法人専用レンタルサーバー @SERVER をライブドアに売却した
- 初年度は売上 3000 万円くらいで、利益はなかった
- 売却時は売上 3 〜 4 億円くらいで、利益は数千万円
- レンタルサーバーでは大手に対抗できないので、売却して新規事業を始めることにした
- 現在はライブドアマーケティングに所属しているコヤノ(表記不明)氏が、営業に来たのが売却のきっかけ
- 交渉相手は初めは堀江 貴文被告(ライブドア前社長)で、株式交換決定後は宮内被告
- 株式交換なので明確ではないが、売却金額は 2 〜 3 億円
- 自分の株は直後に半分、平成 15, 16 (2003, 2004) 年頃に残りを売却して、合計 4 〜 5 億円になった
イーエックスマーケティング設立
- 「一緒に何かやろう」と、宮内被告と言っていた
- 堀江被告とは、話していない
- イーエックスマーケティング(現・ライブドアマーケティング)の出資比率は、オン・ザ・エッヂ(現・ライブドア)が 75 % でアライブネットが 25 %
- コールセンターの拡大費用がかなり必要だったから、この比率になった
- アライブネットの代表取締役は、イーエックスマーケティング設立に伴い辞任した
- 株は、次の代表取締役に全て売却した
- その後、宮内被告の誘いで、オン・ザ・エッヂの役員になった
- 「役員になってオン・ザ・エッヂのリソースを使う方が、イーエックスマーケティングに有利だし、オン・ザ・エッヂにとっても証人がいた方がいい」と言われた
- 堀江被告にも、「役員になって下さい」と言われた
- 「オン・ザ・エッヂの役員になると、イーエックスマーケティングが疎かになる」と危惧するイーエックスマーケティング社員もいた
- 役員になってからは、ライブドアの戦略会議にも基本的に出席した
- イーエックスマーケティングで重要な業務があるときや体調不良のときは、欠席した
- コヤノ氏が代理出席したこともあるし、代理がいなかったこともある
- イーエックスマーケティングで重要な業務があるときや体調不良のときは、欠席した
人材派遣会社トライン
- 人材派遣会社トラインは平成 17 (2005) 年末か平成 18 (2006) 年初めに、人材派遣会社ライブカンパニーと合併して、現在はライブドアマーケティングの子会社になった、と聞いた
- 天瀬 須美子氏は、3 月に退社した
- 天瀬氏とは、気が合わなかった
- 天瀬氏は営業力が天才的で顧客も多かったが、証人の指示を聞かないのでやりづらかった
- 天瀬氏とは、気が合わなかった
- 人材派遣会社トラインを育てるのではなく、その顧客が欲しかった
- 天瀬氏だけではなく、人材派遣会社トラインを含む天瀬氏が欲しかった
- 債務超過だった人材派遣会社トラインは買収直前に黒字化していたから、天瀬氏を引抜くのではなく会社ごと買収した
- 天瀬氏だけではなく、人材派遣会社トラインを含む天瀬氏が欲しかった
- 買収後の 3 ヶ月から半年は天瀬氏に同行して順調な売上だったが、派遣事業がうまくいかなかった
- 買収から 1 年半くらい経過したときに、派遣事業を止めよう、と思った
- 株式交換後のライブドア株には、興味がなかった
- ライブドア株の利益が戻っていないことには、戦略会議で気が付かなかった
- イーエックスマーケティングは、設立 9 ヶ月後の平成 15 (2003) 年 12 月にようやく黒字化した
- 現預金が数千万円になった
- 買収を最初に考えたのは証人
- 天瀬氏には、2, 3 回会っていた
- 1 週間後くらいの 12 月中旬に、証人が「イーエックスマーケティングに効果があるので、買収したい」と言うと、宮内被告は「デュー・デリジェンスしましょう」と答えた
- イーエックスマーケティングには現金がないので、ライブドアが買収することになるが、方法は決まっていなかった
- 負債をこれ以上増やしたくなかったので、イーエックスマーケティングがライブドアに資金を借りることは考えなかった
- 「ライブドアで買収してくれ」と、宮内被告に言った
- イーエックスマーケティングには現金がないので、ライブドアが買収することになるが、方法は決まっていなかった
- 最終的に、イーエックスマーケティングがライブドアから 2400 万円で買収した
- 宮内被告との間で、「将来は、イーエックスマーケティングに」という話はあったが、ライブドアが 1 億円で買収した人材派遣会社トラインを 2400 万円でイーエックスマーケティングに売却することを聞いたのは平成 16 (2004) 年 4 月頃
- 連結で見ると、ライブドアは損をしていない
- 株式交換スキームは、平成 15 (2003) 年末のデュー・デリジェンスの頃に宮内被告が決めた
- 中村被告も、デュー・デリジェンスに参加した
- 株式交換スキームの説明は、宮内被告から受けた
- 証人が天瀬氏に FAX で株式交換スキームを説明したときは、ファンドの名前は決まっていなかった
- 宮内被告が「うちのファンド」と言っていたので、ライブドアかライブドアファイナンスのファンドと思っていた
- ライブドアファイナンスだけが出資したファンドの存在は、知らなかった
- ファンドも株主になれる、と思っていたら、中央青山監査法人から「なれない」とメールが来たので、宮内被告にメールで尋ねた
- 中央青山監査法人から証人へのメールも、証人から宮内被告へのメールも残っている
- 実際は、ファンドは株主になれる
- (「天瀬氏との覚書きに、PSI が登場する」との弁護側に対し)覚書きには目を通したが、PSI のことはよく知らない
- 宮内被告にも聞かなかった
- 野口氏に渡すために、株式交換を行ったのではない
- 天瀬氏に「株式交換ではなく、現金」と言われたが、現金がなかった
バリュークリックジャパンとイーエックスマーケティングの合併
- 最初は反対した
- イーエックスマーケティングの創立メンバーで、上場したかった
- 当初は、イーエックスマーケティングがバリュークリックジャパンの子会社になることになっていた
- 宮内被告に、「ジョナサン・ヘンドリックセン氏(バリュークリックジャパン元社長)にやる気がないので、バリュークリックジャパンとイーエックスマーケティングを見てくれ」と言われた
- ヘンドリックセン氏が退職することになったので、合併することになった
- ヘンドリックセン氏は、人間味はあった
- No.2 の小宮 徳明氏(バリュークリックジャパン元取締役経理部長)は、営業がよく分からなかった
- ライブドアファイナンスへのコンサルティング・フィーは、1 億 5000 万円
- (「宮内被告と証人が決めただけなので、1 億 5000 万円も払う必要はないのではないか?」との弁護側に対し)合併総額の 5 % をコンサル・フィーとして支払う社内ルールがあった
- 明文化されていないが、宮内被告から聞いた
- 売上の 10 % が社員の所へ行くことは知らない
- (「宮内被告と証人が決めただけなので、1 億 5000 万円も払う必要はないのではないか?」との弁護側に対し)合併総額の 5 % をコンサル・フィーとして支払う社内ルールがあった
- イーエックスマーケティングとバリュークリックジャパンの間で、合併契約書はなかった、と思う
出版社マネーライフ
- 平成 16 (2004) 年 8 月にバリュークリックジャパンが買収を検討したときに、ファンドで買収されていたことを知った
- ファンドが VLMA 2 号投資事業組合であることも、同時に知った
- 6 月 3 日のライブドアファイナンスの定例会議の「ファンドで買収」は、聞き損じたか覚えていない
- ファンドが VLMA 2 号投資事業組合であることも、同時に知った
- 増資も含めて、約 7000 万円で買収した
- バリュークリックジャパンが買収すると、シナジー効果が見込まれた
- バリュークリックジャパン側から見ると、出版社マネーライフには「株主優待」という利益率の高い雑誌があり、単価の高い広告を獲得できた
- 出版社マネーライフ側から見ると、バリュークリックジャパンの営業リソースを利用できた
- 塩野氏から買収の話を詳しく聞いて、面白い、と思った
- 買収の決議前にテストマーケティングを行ったところ、粗利 30 万円の広告が 10 個で合計 300 万円という結果が出た
- 塩野氏から証人へのメールには、証人の「こんな感じでは如何でしょうか」というメールが引用されているが、内容が嘘だ、とは当時は思わなかった
- リリース文に「広告については軽微」と書いたのは、塩野氏か藤田 ケイスケ(表記不明)氏(ライブドアマーケティング社員)で、証人が指示した記憶はない
- 大きい M & A ではなかったので、株価に影響するとは思っていなかった
バリュークリックジャパンとイーエックスマーケティングの合併
- (「安岡氏から石田氏へのメールは、バリュークリックジャパンのオンライン DVD レンタル『DVDZOO』をライブドアのオンライン DVD レンタル『ぼすれん』に営業譲渡する内容ではないか?」との弁護側に対し)DVDZOO は約 6000 万円と小さいので、1 億 5000 万円のコンサル・フィーに含まれるのではないか
- 「『5 % ルール』は、最低 500 万円のコンサル・フィーが発生する場合(合併総額 1 億円以上)のみ」とライブドアファイナンスのフロアで、宮内被告から聞いた
- (「株式交換の際にコンサル・フィー 1 億 5000 万円を上乗せしても、株はライブドアファイナンスではなくてファンドに行くので、ライブドアファイナンスには入らない」との弁護側に対し)宮内被告が「うちのファンド」と言っていたので、ライブドアファイナンスに売却益が入るのだろう、と思っていた
- 株式交換も株式交換の際のコンサル・フィー上乗せも、証人から申出た
- 主尋問で、「コンサル・フィー 1 億 5000 万円の上乗せは、9 月上旬の定例会議で報告した」と証言したが、2, 9, 16 日のいずれか不明
- (「9 月の議事録に、出版社マネーライフの話はない」との弁護側に対し)記入漏れではないか
- 塩野氏が、「出版社マネーライフは、株式交換でバリュークリックジャパンが買収します」と報告すると、堀江被告は「え、そうなの」と言った
- 宮内被告が「イーエックスマーケティングとの合併コンサル・フィー 1 億 5000 万円を上乗せします」と言い、証人が「私の方で買います」と言うと、堀江被告は「そうなの。へえ、そうなんだ。岡本さんは『メディアが欲しい』って言っていたから、良かったじゃない」と嘲笑うような表情で言った
- (「バリュークリックジャパンは、堀江被告も役員になっている。自分の会社でもあるのに、嘲笑ったのか?」との弁護側に対し)ライブドアファイナンスの会議では、堀江被告はライブドア社長に徹していた
- 買収金額の話はなかった、と思う
- 買収金額は、バリュークリックジャパンの取締役会でする話
- (「上乗せ額の 1 億 5000 万円の話はしたのに、基本額は出なかったのか?」との弁護側に対し)出なかった、と思う
- (「9 月 10 日のメールには『検討中』とあり、定例会議が 2 日か 9 日だとすると、矛盾する」との弁護側に対し)送信者が、会議の内容を知らなかったのかもしれない
- 16 日かもしれない
- 買収を決めたのは、9 月上旬
- 小宮氏に話したら、「そうですか」と言われた
- 堀江被告に話すのは、役員会
- 以下の内訳合計 3 億 5500 万円に株価下落リスクを考慮して、4 億円を証人が宮内被告に提案した
- 出版社マネーライフの企業価値 1 億円
- バリュークリックジャパンとイーエックスマーケティングの合併コンサル・フィー 1 億 5000 万円
- 出会い系サイト運営会社キューズ・ネットからの架空売上返却 1 億 500 万円
- (「内訳ではなく、総額で考えていたのではないか?」との弁護側に対し)バリュークリックジャパンの架空売上について、証人が「まとめて返却する」と言って、宮内被告が了承していたので、上乗せした
- (「消費者金融会社ロイヤル信販(現・ライブドアクレジット)からの架空売上は、返却しないのか?」との弁護側に対し)イーエックスマーケティングの架空売上はライブドア経営陣の意思で、バリュークリックジャパンの架空売上はバリュークリックジャパンから頼んだから返却する
- バリュークリックジャパン取締役会で、証人が 4 億円の内訳について説明したが、堀江被告の発言は覚えていない
- バリュークリックジャパンの取締役会なので、宮内被告は出席していない
